現地レポート

【現地レポート③ / 女子 2 回戦】最後までチャレンジし続けた唐津市立第一中学校

2025年1月5日

 目標にはあと一歩、届きませんでした。しかし今年度初めての全国大会で、自分たちのバスケットを最後までやり抜いたことは、かけがえのない財産になるはずです。

「京王 Jr.ウインターカップ2024-25」 の 2 日目、女子 2 回戦で唐津市立第一中学校 (佐賀) は、KD PIRANHANS (群馬) に 45-74 で敗れました。スコアだけを見れば完敗です。しかし積極的なペイントアタックから、オープンの選手にキックアウトをしてシュートを狙うという唐津市立第一中学校のバスケットを最後まで貫きました。

 チームを率いる宮崎洸丞コーチは「KD PIRANHANS さんはシュートがよく入るし、サイズも大きいうえによく走るなど、鍛えられたチームでした」と完敗を認めつつ、「でも、いい相手と試合ができて、僕にとっても子どもたちにとっても、すごくいい経験になったと思って感謝しています」と振り返ります。

 キャプテンの #4 森田茉優選手も悔し涙を堪えながら「最後まで自分たちらしく、粘り強くプレーできたと思います」と言葉を絞り出します。

 今年の唐津市立第一中学校は、佐賀県内では負けなしでした。しかし九州ブロック大会を突破できなかったため、夏の「全国中学校バスケットボール大会」には出場できていません。それでもJr.ウインターカップの佐賀県予選を突破し初戦を突破できたのは、間違いなく、彼女たちにそれだけの力がついたからでしょう。

 #4 森田選手は今年のチームを「みんなでコミュニケーションを取りながら、粘り強く戦うチームでした」と振り返ります。みんなでコミュニケーションを取って、チームによい雰囲気をもたらせるようにしてきたことが、前日の初戦突破と、敗れはしましたが、最後までチームで戦った今日の試合にもつながったと言えます。

 いわゆる普通の公立中学校ですから、選手は学区内に住む子どもたちばかりです。下校時間もしっかりと定められていて、冬の最も短いときは16時50分下校のときもあるそうです。練習時間は40分もありません。
 それでも選手たちは集中して練習に取り組み、最後までチャレンジを続けてきました。 宮崎コーチは言います。

「練習に向かう姿勢やバスケットに対する姿勢も、勝つ経験を重ねるにつれてだんだん良くなっていきました。勝つから、もう一度勝ちたい。負けたくない。県大会、九州大会、全国大会と、チャレンジをする心の成長も見られて、今大会で子どもたちが掲げていた 2 勝はなりませんでしたけれど、昨日 1 勝してすごく嬉しそうでしたから、本当によかったと思います」

 望んだ結果は得られませんでした。でも、だからこそ、また次、 3 年生たちは次のステージで、下級生たちは新しいシーズンに向けて、頑張ることができるのです。
 唐津市立第一中学校の選手たちのチャレンジは「京王 Jr.ウインターカップ2024-25」 をひとつのステップにして、これからも続きます。

 

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