現地レポート

【現地レポート⑧/女子準決勝】夏の敗戦から這い上がりチャレンジャーとして冬に挑んだ菊陵

2025年1月7日

「京王 Jr.ウインターカップ2024-25」の女子準決勝、連覇を狙う京都精華学園中学校 (京都①)に北九州市立菊陵中学校 (福岡) が挑みました。

 序盤、隙あらばボールを奪う好ディフェンスと思い切りの良い 3 ポイントシュートで対抗した菊陵は、第 1 クォーターの終了間際に #17 吉田光咲選手の 3 ポイントシュートが決まり、18-18 と同点で終えました。

 しかし第 2 クォーター、菊陵は放つシュートがなかなか決まらず勢いに乗れません。逆に193センチの #18 オディア カウェル リッツ選手にリバウンドシュートなどを許してしまい、32-47 と15点のビハインドを負って前半を終了しました。

 後半、攻防において足を動かし続けた菊陵は、3 ポイントシュートを積極的に放ちましたが、京都精華学園の壁は高く、最後は 54-94 で敗れました。

「小さいチームが本当によくここまできたので、子供たちと残り 2 日は楽しく。何をチャレンジするかを決めてやろうという話をしてゲームに臨みました。(試合では) 良い入りをしてくれたと思います」と、試合について語ったのは菊陵の木村透ヘッドコーチ。

 菊陵は170センチを超える選手は一人もいない中、今大会では 3 回戦の三股 RED WINGS (宮崎) 戦や延長となった準々決勝のサザンギャルズ1031 (栃木) 戦など激戦を制しての準決勝進出でした。そして高さのある京都精華学園との準決勝では 3 ポイントシュートを70本放つことをチャレンジのテーマとして戦ったのです。

 そういった積極性が良いシュートとなり前半の健闘を生みました。もちろん、その 3 ポイントシュートは「ただ打つだけではなく、(ディフェンスを) 崩して打つ。悪いシュートをたくさん打つのではなくセレクトの良いシュートを打とう」(木村ヘッドコーチ) というのが前提です。

 結果的には 3 ポイントシュートの確率は20.6%ではありましたが、63本の 3 ポイントシュートを放ち、それだけでなくディフェンスなど機動力を武器に全力で戦い抜きました。特に今年は夏の全国中学校大会への出場を逃しており、「京王 Jr.ウインターカップ2024−25」出場への思いは並々ならぬものがありました。

 その出場権を争う福岡県予選では同じ北九州市内に属するライバルの折尾中学校との死闘を制しての優勝。「本当にもぎ取った勝利なので今回は (チームにとって) 価値のある大会です。そしてこの結果。まだあと 1 試合ありますが、本当によく頑張ったと思います」と、指揮官はここまで競り勝ってきた選手たちを手放しで称えました。

「夏の中体連では私が選手にいろいろやらせ過ぎてしまいました。指導者のエゴで負けたのですごく後悔が残りましたし、私自身も指導を見つめ直しました。今回は子供たちに主体性を持たせ、自分たちでどうしたいか、練習も自分たちで頑張ることのできる雰囲気を作るなどしてきました。3 年生がすごく成長してくれて、試合をするたびにたくましくなってくれたと大会を通して感じました」

 笑顔で夏から冬への取り組みを語った木村ヘッドコーチ。大会最終日の 3 位決定戦では日ごろから互いに切磋琢磨しあっている四日市メリノール学院中学校 (三重) と対戦します。きっと 3 年生を中心に最後まで笑顔で戦い抜いてくれることでしょう。

NOW LOADING

TOP